もらい事故にあったら~他の交通事故との違い・対処法・示談交渉のポイント

この記事で分かること
  1. もらい事故における加害者と被害者の過失割合は10:0
  2. もらい事故にあったらまずは安全を確保し、警察と救急へ連絡を行う
  3. もらい事故に対して被害者側の保険会社は示談代行ができない
  4. もらい事故の示談に一人で対応するのではなく、弁護士に相談をした方が相応な慰謝料の獲得が期待できる

もらい事故の場合、被害者一人で過失がないことを加害者側に証明することは困難が予想されます。弁護士に依頼することで、証拠を提示し、被害者が無過失のもらい事故であったことを証明することができます。また、弁護士基準で慰謝料を請求するため、当初の示談金よりも増額できるケースも多くあります。

もらい事故とは被害者に過失がない交通事故のこと

もらい事故とは、加害者だけに過失があり、被害者の過失が全くないような交通事故のことを言います。多くの交通事故のケースでは、被害者側にも何らかの落ち度があります。しかし、もらい事故の場合は加害者の一方的な過失によって起きるため、過失割合は10:0とされます。

もらい事故(過失割合が10:0)の例

もらい事故は加害者側の一方的な交通違反によって起こります。以下がもらい事故の事例です。

  • 加害者車両が駐車中の車両に追突した
  • 加害者車両が中央車線を越えて対向車線の車に衝突した
  • 加害者車両が信号無視をして停止中の車両に追突した
  • 加害者車両が青信号で横断歩道を横断中の歩行者に衝突した
  • 加害者車両が信号機のない横断歩道を横断中の歩行者に衝突した
  • 加害者車両が歩道上の歩行者に衝突した

このような事故においては被害者は交通違反を犯してないため、加害者と被害者の過失割合は10:0となります。

ワンポイントアドバイス
もらい事故は加害者の一方的な過失が原因で起きる事故のことを言います。加害者と被害者の過失割合は、10:0となります。もしも被害者側も交通違反をしている場合はもらい事故とは呼びません。

もらい事故にあったときに行うべき対応

もらい事故にあった後の対処の仕方は通常の事故と変わりがありません。すなわち、速やかにけが人を救護し、警察と消防に連絡をする必要があります。自身がもらい事故にあった場合にとるべき対応は以下の通りです。

  • 安全確保を行う
  • 警察に通報する
  • 事故現場の記録を採る
  • 加害者の情報を記録する
  • 目撃者の連絡先を控える
  • 加入している保険会社に連絡をする
  • 病院で診断書をもらう
  • 交通事故証明書の交付を受ける

安全確保を行う

もらい事故にあったら、事故に巻き込まれた自動車や自転車などを道路脇に移動し、安全確保を行います。自身がけがを負っている場合や他にけが人などがいる場合は救急車を呼びます。

警察に通報する

もらい事故の場合も通常と同じように、事故が起こったら速やかに警察に通報します。もらい事故は加害者の一方的な過失によって起こるため、中には内々に示談で済ませたがる加害者もいるかもしれません。

しかし、それは道路交通法第72条第1項に規定されている報告義務違反にあたります。当然ことながら通報を怠ると罰せられることになため、必ず警察に連絡しましょう。

事故現場の記録を採る

後で事故の瞬間のことがうろ覚えになるとも限りませんので、もらい事故の現場の記録を採っておきます。できる限り詳細に事故の経緯を記しておくと確実です。

加害者の情報を記録する

もらい事故の加害者に関する情報を記録します。これはもしも加害者が逃走したり、音信不通になることに備えて、本人を特定できるようにしておくためです。名刺があれば交換しておくのが良いでしょう。そして相手の自動車のナンバー、保険会社名を訊いておきます。もしも名刺がなければ住所、氏名、電話番号、勤め先を訊いておきましょう。

目撃者の連絡先を控える

もらい事故の目撃者がいるときは名前と電話番号を訊くなどし、連絡が取れるようにしておきましょう。第三者からの証言は供述調書の作成の際に必要です。警察の到着時にまだ目撃者が現場にいる場合は、警察がその人から事故の状況を聴取します。

加入している保険会社に連絡をする

通常は、事故にあったら加入している保険会社に連絡をします。もらい事故の場合も連絡をしておきましょう。過失割合を決めるのは保険会社ですので、こちらにも過失があると認められることも考えられます。その場合は、通常の事故と同じ扱いになり、こちらの保険会社と相手側の保険会社にて示談交渉が進められます。

病院で診断書をもらう

もらい事故により、けがを負っている場合は病院で診断書をもらいましょう。これがないと被害の証明ができず、物損事故とみなされてしまいます。診断書は、保険会社に慰謝料を請求するのに必要な書類の一つです。

交通事故証明書の交付を受ける

保険会社に慰謝料請求をするのに必要な書類には、診断書のほかに交通事故証明書があります。交通事故証明書は警察官の作成した実況見分調書を基に、自動車安全運転センターが作成・交付する書類です。交通事故証明書の交付を申請する方法は以下の3つあります。

  • 自動車安全運転センターの窓口で交付を申請する方法
  • 警察署や交番にある書類を記入して郵送する方法
  • 自動車安全運転センターのウェブサイトから申請する方法

ただし、インターネットでの申請ができるのは、もらい事故にあった当人に限られるため、注意が必要です。

ワンポイントアドバイス
もらい事故にあったら、安全確保と警察・救急への連絡を速やかに行いましょう。立ち去ったり、内々に示談で済ませたりすることは道路交通法違反となります。賠償請求を行うには、医師からの診断書と交通事故証明書が必要ですので、忘れずに入手しておきましょう。

もらい事故にあった場合の示談交渉のポイント

交通事故の被害者には、加害者に対する賠償請求権があります。もらい事故においてもそれは同じです。ただし、もらい事故では被害者側に何も過失がないため、保険会社の介入の仕方が通常の事故とは異なります。

保険会社がもらい事故の示談交渉を代行することはできない

もらい事故と通常の事故の示談交渉には違いがあります。その違いとは、もらい事故の場合、こちら側の保険会社が示談交渉を代行することができないということです。自動車保険には、示談交渉代行サービスが付いていますが、過失がないと賠償責任がないため、このサービスの対象外となってしまうのです。

以上の理由により、もらい事故にあった後にご自身の保険会社に連絡をしても、示談交渉を代行することができないと言われる可能性は大きいです。

もらい事故の示談交渉は自分だけで対応するか弁護士に依頼する

もらい事故の示談交渉は保険会社に代行してもらえないことを説明しました。それでは被害者はどうやって慰謝料請求をすればいいのでしょうか?被害者側に残された選択肢は以下の二つです。

  1. 自分だけで相手側の保険会社と示談交渉を行う
  2. 弁護士に依頼して示談交渉の代理を任せる

もらい事故事件ではこちらには過失がないため、自力でも示談交渉がしやすいように思われます。しかし、実際には次のような難しい点が存在するのです。

もらい事故の示談交渉は無過失の証明が難しい

もらい事故の示談交渉に一人で応じるといっても、そう簡単ではありません。加害者側が「被害者側にも過失がある」と主張してきた場合、こちらは自身の無過失を証明しなければなりません。

こちらの無過失を証明するということは、事故発生時に自分が乗っていた自動車が完全に停車していたことや歩行者の信号が青であったことなどを証明しなくてはならないということを意味しています。それには、ドライブレコーダーや監視カメラの映像、第三者の証言などが必要になります。しかし、全ての事故でそれらの証拠が手に入るわけではありません。

また、もらい事故の証拠がそもそも存在するのか、どうやって入手するのかも、素人の場合は自分ひとりでは分からないものです。証拠が揃ったとしても、次は相手側との交渉が待ち構えています。

ワンポイントアドバイス
もらい事故は被害者側の過失がないため、被害者は保険会社に示談を代行してもらうことができません。そのため、賠償金を請求するには、自分ひとりで相手側と交渉するか、弁護士に相談するという選択肢から一つを選ぶことになります。

もらい事故にあったら、弁護士に依頼することがおすすめ

もらい事故にあい、加害者から相応の慰謝料を受け取りたいと思うのであれば、弁護士に依頼することです。弁護士に依頼することで、示談交渉や訴訟の代理人を頼むことができます。弁護士は法律行為の代理のほか、法的な文書の作成なども代行できます。

弁護士に依頼するメリットはそれだけではありません。慰謝料の金額を交渉により増額できる可能性もあります。その理由は、弁護士と保険会社では慰謝料の相場が違うためです。弁護士の使う基準は過去の裁判での判決が基になっています。これは、裁判の際にも参考にされるもので、弁護士基準と言います。

もらい事故で加害者に請求できる慰謝料

交通事故でけがを負った被害者が加害者に請求できる賠償金には、以下のような項目があります。

  • 入通院慰謝料
  • 後遺障害慰謝料(後遺症がある場合)
  • 入通院に関する費用
  • 休業損害
  • 逸失利益

保険会社もこれらの項目を計算した上で、示談金を提示してきますが、その金額は弁護士が算出するよりもかなり低い金額となっています。場合によっては、1/2にもなることもあります。保険会社はなるべく自社からの出費を低く抑えようとしますので、示談金を高く見積もることはないのです。

弁護士にもらい事故に対する賠償請求を依頼することで、相手側に弁護士基準で賠償金を請求することができます。示談交渉が成功すれば、相手側が提示した任意保険基準よりも賠償金が増額します。

弁護士事務所の中には無料相談を受け付けているところもあります

弁護士に依頼することが初めてだと、いきなり弁護士事務所に電話をかけるのに躊躇する方もいらっしゃるかも知れません。そんな方でも安心なのが無料相談です。弁護士事務所の中には、交通事故事件の場合、初回のみ無料で相談を受け付けているところがあります。無料相談では、相手の保険会社の言い分に対してどう対応したら良いか、示談金の金額は妥当なのかなど、どんな質問でもすることができます。

当サイトでは交通事故に強い弁護士事務所を数多く掲載しております。無料相談を行っている事務所も多数ありますので、メールで問い合わせをすることも可能です。弁護士への相談が初めてで手順が分からないという方でも、簡単に予約を取ることができます。

弁護士費用特約を使えば、弁護士費用を抑えられる

一般的に、法的な解決を求めている人が弁護士に依頼することを迷う理由の一つに、費用の高さが挙げられます。そこで、そのボトルネックとなっている弁護士費用を抑えられる方法をご紹介します。それが任意保険の特約である弁護士費用特約です。この特約を付けている場合、限度内であれば弁護士費用が補償されます。

交通事故事件に関する弁護士費用では、着手金が不要で報酬金が後払いとして設定されていることがあります。つまり、初期費用が無料ということです。もしも弁護士費用特約をつけていれば、さらに後払いの報酬金も補償で賄える可能性があります。特約を付けているか不明な場合は、任意保険のオプションを確認してみてください。

ワンポイントアドバイス
もらい事故にあい、賠償請求をするのであれば弁護士に依頼することがお勧めです。なぜならば、一人で相手の保険会社と示談交渉に臨むと、自身の無過失を証明しなければならないことがあるためです。弁護士に頼むことで示談交渉から訴訟までしっかりバックアップしてもらえます。

もらい事故にあったら一人で示談交渉に対応するのでなく、弁護士に相談を

もらい事故はこちらに過失がなく、加害者の一方的な交通違反によって起こる交通事故です。事故後の対応は通常の事故と変わりません。しかし、誰が示談交渉を行うかに違いがあります。その理由はこちらには過失がないため、保険会社が示談交渉を代行してくれないためです。被害者は一人で加害者側の保険会社と示談交渉に臨むか、弁護士に依頼することになります。

適切な金額の慰謝料を獲得したいのであれば、弁護士に依頼することがお勧めです。弁護士は裁判基準の慰謝料を加害者側に請求するため、慰謝料の増額が期待できます。当サイトでは無料相談が可能な、交通事故に強い弁護士事務所を多数ご紹介しております。もらい事故にあって、弁護士に相談したいという方はぜひご利用ください。

交通事故に巻き込まれたら弁護士に相談を
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保険会社が提示した慰謝料・過失割合に納得が行かない
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