借地・借家オーナーによくあるトラブル事例

この記事で分かること
  1. 借地・借家オーナーは様々なトラブルに巻き込まれる可能性がある
  2. 賃料滞納トラブルは早めに請求すること
  3. 騒音問題は直接話すことが重要
  4. 違法民泊での損害賠償請求は難しい
  5. 様々な借地・借家トラブルはまずは弁護士に相談

借地・借家オーナーは様々なトラブルに巻き込まれる可能性があります。トラブルを全てオーナー自身で解決することは難しいですので、弁護士への相談を行うことが重要になります。

借地・借家オーナーが巻き込まれる可能性のあるトラブルとは

借地・借家オーナーが関係する可能性のある不動産トラブルとしては、「家賃の滞納がひどく、数ヶ月も家賃の支払いが無く困っている」「騒音で他の住民から苦情が来ていて、騒音問題で注意してもちっとも改善されない」などがあります。多くの借地・借家オーナーが一度はこのような悩みを抱えてしまったことがあるのではないでしょうか?

このように、土地や建物を人に貸していると、利用者とのトラブルに頭を悩ませることも多いでしょう。その場合に、契約を解除するもの一つの手段ですが、そうするとまた入居者を募集しなければなりませんし、その間の家賃収入も無くなってしまいます。

そこでこのページでは借地・借家オーナーが巻き込まれる恐れのあるトラブル事例を紹介します。トラブル事例に、解決策も合わせて紹介しますので、参考にしてみてください。

ワンポイントアドバイス
このページでは、ここからトラブル事例や解決策を紹介しますが、不動産に関するトラブルを法的に解決することができるのは弁護士のみですので、法的に解決したい場合には不動産トラブルに強い弁護士に相談しましょう。

借地・借家の賃料滞納トラブル

借地・借家オーナーと入居者とのトラブルで最も多いのが賃料の滞納です。1か月程度であれば大した問題ではないかもしれませんが、場合によっては半年の滞納というケースもあります。家賃の滞納にはどのように対処するとよいのでしょうか。

家賃滞納の実態

不動産の賃料は数万円から十数万円とまとまった大きなお金が必要になりますので、滞納が発生しやすいものです。特に、学生や若い社会人ですと、契約に対する認識が甘く、ついつい「1か月くらいなら遅れても良いか」と考えてしまったり、計画を立てずに買い物をしすぎてしまい次の給料日まで家賃を用意できなくなってしまったりしてしまうことも多々あります。

しかし、多くの人は月の平均収入に大きな変動がないため、1か月分を払えなかった人物が次の月に2か月分を払えるはずがないのです。こうして滞納が積み重なっていきます。

借地・借家オーナーにできる解決策

借地・借家オーナーとしては、契約時等、事前に締結した賃貸借契約に従って、一定期間の滞納があれば契約を解除することができます。しかし、契約を解除して借主に出ていってもらうと、次の入居者が見つかるまでの間の家賃収入が途絶えてしまいます。次の借り手がすぐに見つかる物件ならよいのですが、人口減少が進んでいる現代においては必ずしも次の借り手がすぐ見つかるとは限りません。つまり、ある意味においては、オーナーの弱みにつけ込まれる形で滞納が続いているとも言えます。

そこでオーナーはまず、1か月の滞納の時点から厳しく家賃の催促を行う必要があります。そうして入居者に危機感を持たせ続けないと、滞納が数か月分も蓄積してしまうことになり、支払い自体が困難になるなど、最終的に解決が難しい状態になる可能性が高まってしまいます。

滞納が頻発、支払いの意思が感じられない場合は弁護士に相談

もしも滞納が頻発する場合、数か月におよぶ滞納になっている場合については、早い段階で弁護士に相談して、間に入ってもらうとより効果的です。弁護士に相談して、家賃支払いの催促をオーナーが直接するのではなく、弁護士から督促状を送ってもらうなどすることで、滞納中の入居者に大きな危機感を与えることができるためです。

また、弁護士に相談をして家賃滞納の回収を依頼した場合には、借地・借家オーナーが入居者に直接交渉をする必要がなくなります。そのため、借地・借家オーナーの体力的・心理的な負担は小さくなります。

ワンポイントアドバイス
家賃滞納への対応は、早めに動き出すことが重要です。滞納期間が長期になってしまう前に弁護士に相談して、今後の対応を話し合っておくことをおすすめします。

借地・借家での騒音問題

建物を貸しているオーナーは住人から隣人の騒音についてのクレームがあった場合、迷惑行為を排除する義務があります。しかし、どの程度の音を「騒音」と感じるかには個人差もあり、騒音の問題は近隣問題でもありますので、解決が難しい側面があります。

まずは騒音の程度や頻度を確認

住人から騒音に対するクレームがきた場合、オーナーは騒音の程度と頻度を確認する必要があります。はじめはクレームを言った住人から聞き取りを行うようにしましょう。もしも電話でクレームがあった場合には、その場で騒音について大まかな内容を確認すべきです。

この際、クレームを言った住人が感情的になっている場合が多いため、愚痴を聞くような気持ちで臨むとよいでしょう。「本当にうるさいのですか?」「我慢して下さい」などと騒音を疑う態度を見せたり、我慢するように言ったりなどすると、怒りの矛先がオーナーに向いてしまう場合がありますので、まずは状況を客観的にヒアリングするようにしましょう。

その後の対応としては、騒音を出している住人に直接電話などで連絡をすることがおすすめです。威圧的にならずに、やんわりと騒音による苦情が出ているので今後気をつけるように伝えるだけで、多くの入居者が騒音を改善してくれます。直接、入居者の部屋を訪ねて改善するよう伝えるという手段もありますが、直接話すことで話しがこじれてしまう場合、相手が酔っているような場合、などもあるためトラブルに発展する恐れがあります。

また、話すのではなく書類で伝える方法もありますが、即時の対応ができない点でクレームを言った住人に一定の我慢をしてもらうこととなり、入居者が感じる危機感も薄まりますので、書面での通知よりは電話や直接訪問の方が効果的と言えます。

頻発する場合は契約解除ができる

騒音が頻発する場合には、迷惑行為を理由に賃貸契約を解除し、部屋の明け渡しを求めることができます。契約を解除してしまうと当然に家賃収入も途絶えてしまいます。しかし、騒音行為を繰り返す悪質な入居者の行為が原因となって、優良な入居者が退去してしまうことに比べれば、小さなデメリットと言えるでしょう。

弁護士に交渉や解約の手続きを任せると効果的

頻発する騒音に対して注意を行う場合は、弁護士に依頼すると効果的です。オーナーが注意しても態度を改めない悪質な入居者も、弁護士が出てくるとオーナーが本気であることが伝わり、態度を改善することがあります。書面通知であっても、法律事務所からの書面ですと、入居者も真剣に受け止めて効果が出る場合もあります。

また、騒音を理由に契約を解除する場合についても、弁護士に依頼することで借地・借家オーナーが直接関わる必要がなくなりますので、余計なトラブルや心理的負担を回避することができます。

ワンポイントアドバイス
騒音トラブルが発生してしまった場合には、入居者へしっかりと伝えることが重要になります。しかし、それで解決しない場合には、なるべく早く弁護士へ相談をするようにしましょう。

借地・借家での違法民泊

最近増えてきているトラブルが違法民泊です。海外では認められており広まっており、Airbnbなどインターネットでマッチングして行われている民泊も、日本においてはトラブルが多く発生しています。そもそも、オーナーと借主の間では物件の転貸を禁ずる契約をしていることが多いのですが、中にはその契約を守らない借主もいます。ここでは、違法民泊トラブルについて説明します。

民泊営業が発覚する経緯は?

悪質な借主がオーナーから借りた物件を用いて行う民泊営業は、当然ながらオーナーに無断で行われます。そのためオーナーの中には借主が民泊営業をしている事実を数年間知らなかったという人も少なくありません。

毎日自分の手で物件を掃除しにいくオーナーなら民泊営業に気づくこともできるかもしれませんが、清掃を外注しているような場合は発見しようがありません。そのため、無断の民泊営業が発覚する経緯としては、他の住人からの苦情によるものが多くなっています。

例えば、「見覚えのない外国人が騒いでいる」などというような苦情があって、はじめて違法民泊を営業していたことに気が付くことになります。

民泊営業での損害賠償は難しい

通常、賃貸借契約書には借主に重大な違反行為があった場合、オーナーにできることとして損害賠償請求と契約解除が契約書などにも記載されていることが多いです。そのため、借主がオーナーに無断で民泊営業をしていた場合は、無断転貸にあたるので当然、賃貸借契約を解除することができます。

しかし、損害賠償請求についてはそう簡単にはいきません。なぜならば、借主がオーナーに無断で民泊をしていたとしても、家賃が毎月適切に支払われており、建物を壊されていないような場合はオーナーに明確な損害が発生していないためです。損害賠償を請求するためには請求する側に損害が発生していなければならないのです。

オーナーとしては違法民泊に使われていることは、悔しい気持ちがあると思いますし、借主に何かしら損害賠償などを請求したいと考えて当然ではあるのですが、通常の賃貸借契約書では解除以外の実質的な手段がとれないのが現状です。

事前に弁護士に契約書をチェックしてもらうことが重要

このような無断で行われている民泊営業に厳しく対応していくためには、借主との間で使う賃貸借契約書を事前に弁護士にチェックしてもらうことがおすすめです。事前に、入居者が無断で民泊を営業していた場合には、一定の違約金を支払う旨の規定を契約の中に設けておけば、違法民泊が実際に行われてしまったような、いざというときに違約金を支払わせることができますし、そもそも民泊営業を防ぐ効果もあり一石二鳥です。

また、通常であれば違法民泊をする予定もありませんので、多くの入居者もこの項目が設けられていても気にすることはないでしょう。

ワンポイントアドバイス
違法民泊をされてしまった場合には、強制退去をさせることもできますが、通常の場合には損害賠償請求までは難しいです。ただし、損害賠償請求できるかどうかはケースによりますので、弁護士に一度相談を行うことをおすすめします。

借地・借家トラブルは弁護士に相談

この記事で紹介したトラブルはほんの一例でしかありません。物件を貸していると、入居者を事前に審査するという過程を踏むとはいえ、様々な入居者と接点をもつことになります。中にはオーナーの想定外のトラブルを巻き起こす人もいます。これらすべてのトラブルをオーナー自身で解決しようとすることは、心理的負担も大きく、またトラブルを悪化させる恐れがあります。そのため、悪質なトラブルについては早い段階で一度弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士に依頼をして、弁護士にトラブルの矢面にたって借主と交渉してもらうことで、借主も冷静に自らがしてしまったことを考えることができ、トラブルを早期に収束させることが期待できるのです。もしも入居者とのトラブルで頭を悩ませている場合は、一度相談だけでも弁護士にしてみることをおすすめします。法律のプロフェッショナルが、解決が難しいと思われる場合であっても、適切な解決策をあなたに提案してくれるでしょう。

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