不動産取引を弁護士に依頼するメリットと費用相場を解説!

この記事で分かること
  1. 不動産取引には弁護士に入ってもらってトラブル防止!
  2. 契約内容のチェックだけでなく、現況確認や登記簿の権利関係の整理もしてもらえる
  3. 費用の相場は日弁連の旧報酬基準に基づくことが多い

不動産の売買は人生の中で最も大きな買い物となるにもかかわらず、私たち一般人はほとんど不動産に関する知識がないまま契約をします。不利な契約を結ばされたり、後からトラブルが起きないためにも、法律のプロである弁護士に協力してもらうのがベストです。

不動産取引で弁護士に依頼すれば得られるメリット

不動産取引で弁護士ができるのは、主に①土地・建物の現況確認・調査、②契約内容の確認、③登記簿上での権利関係の確認・整理です。それぞれ、どのようなことができるのかについて見ていきましょう。

土地・建物の現況確認・調査

売買契約を交わす前には、事前に契約の対象となる土地や建物の現況を確認することが非常に重要です。土地があっても何らかの制限があって建物が建てられないことや、建物に第三者が住み着いていることもあります。これらのことは書類上ではわからないので、必ず確認しましょう。

現地調査

登記簿上は所有権が売主にあり、共有者もおらず問題がなさそうでも、第三者がその土地・建物を借りて住んでいることがあります。この場合、売買契約が成立して引渡しの段階になってトラブルになることがあるので、注意が必要です。

公図などで用途制限がないかの確認

土地を買って建物を建てる場合、都市計画法上なんらかの規制がされている場合があります。弁護士に依頼して建物の種類・建ぺい率・容積率・高さに関して制限がないかを事前に調べてもらいましょう。また、周囲の住環境については、自分の足で現地に出向いて時間帯や天候を変えて調べることも大切です。

契約内容の確認

売買に限らず、契約書の内容は非常に難しく書かれており、相手方に有利なように書いてあっても気づきにくいのが現状です。契約書にハンコを押す前に、法律のプロである弁護士に内容の確認をしてもらっておいたほうが安心です。

契約内容の確認

不動産取引の際には、必ず不動産業者のほうから重要事項に関する説明をしなければならないことが法律で定められています。具体的には,登記上の権利の種類・内容などについて説明がなされます。業者が事実と異なる説明をしたり、故意に購入者側の不利益となることを説明しなかった場合には、売買契約を取り消すことも可能です。

契約条件の交渉

契約内容の中で買主に不利になることがあれば、相手方にと契約内容を変更するよう申し入れをすることも可能です。弁護士に依頼をすれば、弁護士が買主に変わり交渉の役割を担ってくれます。

登記簿上での権利関係の確認・整理

登記簿は当該土地の権利関係を示す重要な書類です。特に不動産を購入する際には、土地や建物の所有者は売主か、どちらにも抵当権などの担保権がついていないか、共同所有になっていないかどうかなどを必ず確認しておくことが必要です。

登記の問題

売買契約が成立して決済も完了したら、速やかに登記をする必要があります。適切に登記の変更を行わない場合、不動産業者に当該不動産を二重譲渡されてしまうおそれもあるからです。

権利関係について不動産登記簿で調べる

売主が土地や建物を譲渡する権限を持っているかについて確認しておくことが大切です。売主とは別に土地の所有者がいる場合、引渡しを拒む場合があるからです。土地付き建物の場合、土地と建物のどちらか一方に抵当権がついている場合があるため、それについても注意しましょう。

ワンポイントアドバイス
契約書の内容だけでなく、現況や登記簿の確認をすることも大切です。これらについては弁護士に依頼をすると当時に、自分の目でもきちんと確認したほうがよいでしょう。

不動産取引で想定される問題とは

不動産取引では、金銭をはじめ、権利関係や瑕疵(かし)についてトラブルになりやすい傾向があります。売買や瑕疵について想定されるトラブルの例について見ていきましょう。

売買に関するトラブル

売買に関するトラブルは、買主が代金を払わない、売主が当該土地や建物を引き渡さないなどがありますが、そのほかには以下のような例があります。

面積が足りない

登記簿上の土地面積と実測した土地面積では数字が違っていることは、決して珍しいことではありません。この場合、売買契約時に1平米あたり○円で売買するという方法で契約したのか、土地全体で○円という方法で契約をしたのかにより、その後減額請求ができるかどうかが異なります。

二束三文の土地を買わされた

不動産業者が電話や訪問セールスで「抽選に当たった」などと温泉宿などに誘い出し、脱出することが困難な状況にした上で「将来絶対値上がりする」などと言ってほとんど値段のつかない土地を法外な値段で買わせることがあります。これを「原野商法」と言います。この手口や、さらに「土地を転売する」と言って測量費などをだまし取る二次被害も増えています。

隠れた瑕疵(かし)の問題

不動産の売買で最もトラブルになりやすいのが、ちょっと見ただけではわからない、隠れた瑕疵の問題です。契約が成立して当該不動産の引渡しも終わった後で、瑕疵が見つかることも少なくありません。

購入した土地に抵当権がついていた

土地を購入して登記の名義変更をする際、登記簿を良く見ると抵当権がついている場合があります。この場合、抵当権が実行されてしまうと土地を手放さなければなりません。そのため、債権者に抵当権消滅請求をしたり、まだ売買代金を支払っていない場合は支払いを拒むことができます。

購入した建物が事故物件だった

建物や敷地の中で自殺者がいた、事件があったなどの場合、その物件は心理的(精神的)瑕疵のある物件であることになります。ただし、自殺(事件)後どれくらい年数が経っているか、現場が取り壊し可能か、近隣住民の記憶にどれだけ根強く残っているか等によって、事故物件であると言えるかどうかは物件によって差があります。

ワンポイントアドバイス
不動産取引をめぐるトラブルは上記以外にもたくさんあります。こうしたトラブルに遭わないためにも、不動産取引をするときには弁護士に相談しながら行うと心強いでしょう。

不動産取引は弁護士に依頼してメリットを得よう

生涯に何回もない大きな買い物が不動産取引です。そのため、慎重にならなければなりませんが、不動産にまつわる法律や手続きは難しく、誰もが不慣れなものです。ここは、不動産取引に手慣れたプロの弁護士の協力を求めるべきではないでしょうか。

不動産取引を弁護士に依頼するメリット

不動産取引の際に弁護士のサポートを受けると、失敗もなくスムーズに手続きが進みます。また、売買が終了した後に発生するようなトラブルも未然に防ぐことができます。

現況確認から代金決済の同行までサポートしてくれる

素人が土地や建物を見ても、床が傾いているなどよほどのことがなければ物件が抱えた問題には気が付きません。弁護士であれば、土地・建物の現況や近隣の環境などから問題点を見つけることも可能です。また、契約書のチェックや内容の交渉、代金決済の際に同行してくれるなど、幅広くサポートを受けることができるので安心です。

抵当権などの権利関係や調整を行ってくれる

もし、売買の対象となっている不動産の登記簿に抵当権などの担保権がついていることが判明した場合は、抵当権抹消などの手続きを弁護士のほうで行ってもらえます。また、誰かと共有のものとなっているときは、共有不動産の分割の手続きもしてもらえるでしょう。

ワンストップ

弁護士には、税理士・土地家屋調査士・不動産鑑定士などの専門家とのネットワークがあります。そのため、弁護士に依頼をするだけで、必要に応じてそれらの専門家と連携して手続きを進めてもらうことができます。

ワンポイントアドバイス
不動産取引のために弁護士を依頼するメリットは多々あります。現状把握から代行決済までサポートしてくれ、難しい抵当権などの調整も行ってくれます。また、弁護士は不動産関係の専門家とネットワークがあることも強みです。

不動産取引の弁護士費用の相場

不動産取引には専門的な交渉も多く、難解な部分も多くあります。そのため、不動産に強い弁護士に依頼することが得策です。

弁護士費用の相場

弁護士に依頼をするときには、着手金・成功報酬のほかに裁判所に出頭したときの日当や郵便代などの実費を支払います。弁護士費用については、(旧)日本弁護士連合会報酬等基準(※1)に準じているところが多く見受けられます。具体的にどんな金額になるのでしょうか。

着手金

着手金については以下のような金額設定になっています。「経済的な利益の額」は、弁護士により基準が違いますが、弁護士を介入させることにより相手方請求されている金額の減額に成功した場合はその減額した分の金額、逆に相手方に請求している金額が増額した場合はその増額した分の金額になります。

経済的な利益の額 着手金
300万円以下の場合 8%
300万円超3,000万円以下の場合 5%+9万円+消費税
3,000万円超3億円以下の場合 3%+69万円+消費税
3億円超の場合 2%+369万円+消費税

成功報酬

無事に相手方との交渉や訴訟を終えると、弁護士に以下のような金額を支払います。

経済的な利益の額 成功報酬
300万円以下の場合 16%+消費税
300万円超3,000万円以下の場合 10%+18万円+消費税
3,000万円超3億円以下の場合 6%+138万円+消費税
3億円超の場合 4%+738万円+消費税

その他の費用

着手金・成功報酬のほかには、以下のような金額がかかります。

項目 金額
法律相談 30分5,000円~10,000円
【日当】訴訟のための出頭 5,000円/回
【日当】手続のための出頭 (半日)30,000円/回~
【日当】遠方の裁判所に出向く場合 (1日)50,000円/回~
強制執行などの手数料 100,000円/回
実費 郵便代・印紙代・交通費など

不動産取引はさまざまな法律がからみあって手続きが複雑なのにも関わらず、失敗が許されない大きな買い物です。トラブルが起きないように周到に手続きを進めるためにも、不動産取引の際には弁護士の協力を得て行うことをおすすめします。

ワンポイントアドバイス
不動産の売買は一生に一度あるかないかの大きなこと。多少弁護士費用がかかったとしても、契約後にトラブルなく過ごせるのであれば、不動産取引にまつわる一連の手続きを弁護士に委ねるほうがメリットは大きいと言えます。
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